皮膜組成と特性 |
1. |
皮膜組成: |
ニッケル97wt%以上、リン1〜3wt%、ホウ素1wt%以下 |
2. |
耐摩耗性: |
無電解Ni-Pの3倍以上と優れた特性を持っています。 |
3. |
高硬度: |
めっきしたままでもHV750、熱処理によりHV1000前後になります。 |
4. |
耐熱性: |
無電解Ni-Pよりも耐熱性に優れており、高温に於ける使用にも充分適応できます。 |
5. |
耐衝撃性: |
皮膜は、強い靭性を持っており、硬度が高くても割れや脆さがでません。
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6. |
潤滑性: |
摩擦係数は、無電解Ni-Pの2/3と優れており、摺動部や回転部の焼き付き防止に効果があります。 |
7. |
高精度: |
無電解めっきですので、指定膜厚に対して、±10%と精度が高く、膜厚の均一性を保つ事ができます。 |
8. |
ボンディング性: |
耐熱性に優れ、強固な酸化膜を形成しない為、電子部品へのボンディング性や溶接性がよい。 |
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熱処理温度と
硬度の関係 |
AKASHI HVK-G2
Handness Tester |
荷重 |
25g |
めっき厚 |
20μm |
熱処理保持時間 |
60分 |
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熱処理温度と
摩耗量の関係 |
SUGA NUS-ISO-3 Abrasion
Tester |
荷重 |
1500g |
研磨紙 |
#2000 |
往復回数 |
300回 |
めっき厚 |
20μm |
熱処理保持時間 |
60分 |
摩耗面積 |
12×30mm |
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加工応用例 |
- 変速クラッチ
- オートマチック変速装置
- カムシャフト
- バルブ
- フランジ
- 球面ベアリング
- 歯車
- スライド
- 排気筒
- ピストンリング
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- ピストンロッド
- エンジン部品
- フラップ
- プリント基板
- セラミック基板
- ICヘッダー
- ガラス金型
- レンズ金型
- コンプレッサー部品
- 工具類 など
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処理可能寸法 |
鉄系素材 |
20t × 縦400 × 横300 |
アルミ系 |
20t × 縦350 × 横200 |
処理可能寸法を大きくできるように、ただ今検討中です。 |
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処理可能材質 |
鉄・黄銅・銅・SUS・アルミ(AC、ADCは不可です) |
注意事項 |
耐食性が通常のNi-P よりも少し劣りますので、強い腐食環境でご使用になる場合はご相談下さい。
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